放射線検査時の食事制限(絶食)の必要性について
スタッフコラム
放射線検査時の食事制限(絶食)の必要性について
CT検査やMRI検査を受ける時、なぜ食事制限が必要なのかご説明致します。

【造影剤*を使わない検査の場合】:単純検査といいます。


*造影剤とは
画像診断において体内の状態を見やすくするために使用される医薬品です。
【造影剤*を使う検査の場合】:造影検査と言います。
・胃や小腸に食べたものが残っていると、胃や腸が観察しにくくなります。(単純検査と同様)
・食事を摂ると胆嚢(たんのう)が収縮して観察しにくくなります。(単純検査と同様)
・副作用が起こることがあるため、検査部位に関係なく食事制限が必要になり、嘔吐、アナフィラキシーショック等があります。
<嘔吐>
食べたものが気管に入る(誤嚥する)可能性があり、誤嚥をすると誤嚥性肺炎を起こし、入院加療が必要になることがあります。
<アナフィラキシーショック>
まれに全身がアレルギー反応を起こし、血圧低下・ショック状態に陥り、気管内挿管*が必要になることがあります。
しかし、食事をしているとその処置が困難な場合があります。
*気管内挿管とは『気道を確保するために気管内にチューブを挿入する医療処置』をいいます。


【注意点】
・食事制限が必要でも、水分補給は問題がない場合があります。
・検査時間によっては食事が摂れる場合があります。
・造影剤を使った検査の場合、糖尿病薬の内服を中止しなければならないことがあります。
